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坂本龍馬の「日本を今一度洗濯し候」という名言をご存知だろうか?
この名言の直前にはこんな一文が書かれている。

「右申所の姦吏を一事に軍いたし打殺(外敵と通ずる悪い役人を同士達と共に打ち殺す)、そして日本を…」と続くのである。
龍馬は志を同じくするものと連携し、悪い役人を倒したいと姉への手紙に綴っていたのだ。

現代はどうであろう?官僚主導の政治に対し、「洗濯」だったり「選択」だったりしながらも、今でもこの名言が声高に叫ばれている。
龍馬亡き後、明治維新が行われたものの、幕藩体制そのものが続いているような気さえする、今日である。

次に紹介するのは、ジョン・F・ケネディ米国大統領が最も尊敬した日本人として名を挙げたと言われる上杉鷹山公。
「なせば成る 為さねば成らぬ何事も 成らぬは人の為さぬなりけり」という名言を残した江戸時代中期の名君である。
彼は家臣たちに倹約を求めるだけでなく、自らが質素倹約を実践、領民の生活向上のために農業や産業を振興し、透明な会計を大事にしたことで、領地返上寸前の米沢藩を再生させた人物だ。
今こそ日本の政治家が見習うべき人物でもあり、多くのヒントがここにある気がするのである。

そんな上杉鷹山公を尊敬していたジョン・F・ケネディ大統領も「国があなたのために何をしてくれるかではなく、あなたが国のために何ができるかを考えて欲しい」という名言を残している。

私たちはとかく国が政府が政治家が…と、責任を転嫁しがちだが、私たちにも国のためにできることがあるのだ。

それは、健康意識を持つこと。

自分自身と家族の健康を守ることだ。 健康だからこそ元気に働ける、長生きができる、物を買う、良い家に住む、美味しいものを食べることができる…。
そうやって経済は自然な形で回っていくのである。

昭和恐慌から日本を救い、2・26事件で暗殺された高橋是清の財政政策は「積極財政」というイメージで固まっている。
「何でもいいからお金を使うことが国の経済にとっては良いことだ」と説いたとされている。
しかし、国の財政上は厳しく歳出を抑えながら、本当に必要なものにお金をかける「健全財政」に尽力した人物だった。

積極財政であるべきなのは個人資産なのだ。

今、私たちが積極的に投資すべきものは何だろうか?
それは、先にも書いた通り「健康」である。

着る物、食べ物、住む家、家電や車が溢れ、ほとんどの人が不自由のない生活を送っている。
アベノミクスや増税前の駆け込み需要も手伝って、経済は上向いているようにも思える。

だが、国民医療費は38.6兆円と過去最高を更新した。

給付と負担が釣り合わない状況をこのまま放置していて良いのだろうか?
削減策を講じずに、膨らみ続ける医療費を国庫負担および保険料の引き上げで対応していたら、世界に誇る日本の皆保険制度の崩壊は免れないのである。

少子高齢化と1100兆円もの借金大国、日本。

これを打開するには、歴史上の人物に学び、一刻も早く国民が行動を起こすべきだろう。
小生は平成5年から国民医療費(健康保険料)の膨張を危惧し、医療費の改善を訴え、予防医学を推進するための活動を続けてきた。

「病気になってからお金を使うのではなく、元気なうちに『予防』にお金をかけることが、自分のためでもあり、家族のためでもあり、ひいては国のためになるのだ」と。

一億三千万人が「健康」を意識し、「予防医学」を実践出来るような国民運動を興したいのである。

「予防医学」を国民運動に!

それはそれほど難しいことではないと思っている。

もしも親ならば子どもが風邪をひく前に、温かい手のひらで優しく手当をしてあげて欲しい。
もしも子どもなら、親が運動不足にならないよう、一緒に散歩に出かけて欲しい。
もしもバイヤーなら、安心安全な商品を見極めて消費者に提案して欲しい。
もしも栄養等の知識を持っているのならば、周囲の人々に食生活のアドバイスをしてあげて欲しい。
もしも生産者なら、あなたの作った食べ物が誰かの体の一部になると思って作って欲しい。
もしも代替医療の知識や技術を持っているのなら、その能力を最大限に活かして欲しい。
そして共に「予防医学」の普及のために活動して欲しい。


そういった個人個人の行動が、日本経済を活性化し、この国の未来をよりよい方向へ導く力になると小生は信じている。

このページは、Twitter @heisei_roumaにて連続投稿した記事をまとめたものです。